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スピーカー、ヘッドホンとオーディオアクセサリーのレビューをメインとしたオーディオブログ。感じ取れ音楽!
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s-PICT0015.jpg型番:ATH-A2000X
メーカー:オーディオテクニカ(Audio-Technica)
タイプ:密閉型ヘッドフォン
ハウジング:チタンハウジング
再生周波数帯域:5 - 45,000Hz
インピーダンス:42Ω
感度:101dB
質量:298g
ケーブル長:3.0m
プラグ:標準/ミニ金メッキステレオ2ウェイ

メーカー製品紹介ページへ


オーディオテクニカの他のウィングサポート型ヘッドフォンと比べると重量が軽く、側圧が緩めでスカっと装着する感じになります。軽いので長時間使用でも首が疲れないのは良いですね。見た目はメタリックで先鋭的。Wシリーズとは対照的な美を感じます。

48370f16.jpeg基本性能は価格なり。情報量とレンジ感は少し物足りないように思いますが、解像度は聴覚上良く聞こえるような音作りがされています。バランスはフラット~高域寄り、癖の強い高域の影響で少し高域寄りに感じます。低域は緩みの無い程度に締まっており、それなりにレンジも広くそこそこ重みとキレのある良質な低域を聞かせてくれます。高域の癖が強く、これがATH-A2000Xの一番の特徴だと私は感じました。乾いたような、そして熱さの無い冷徹さを持っており、響きは付帯音的な響きではなく、高域の芯のみを取り出して増幅して鳴らすような、ある意味直球勝負とも言える高域です。他のヘッドフォンではなかなか聞くことのできない特殊な高域で、「チタンの癖の乗った高域」とでも表現しておきます。チタン製インシュレーターで感じることのできる高域の癖と同様のものが感じられます(余談ですが私はこのチタン特有の14ef3fc3.jpeg響きが受け入れられません・・・)。中域は低域や高域と比べると多少温もりが感じられるように思います。それはVoでよくわかり、意外と肉声的な声を味わえます。全体的に見た時に、「クリアーに綺麗に聞かせる」、そんな印象を受けました。明瞭な音ではあるものの、決して陽のイメージにならず、落ち着き、冷たさ、冷静さ、そんな中に温もりを垣間見れる大人なサウンドです。音の色づけは無いと言ってもいいほどで、このあたりはWシリーズと対照的です。甘さや艶っぽさ、煌びやかさを抑えて中庸な音を目指しているように思います。響きが控えめで線が細く、厚みはあまり感じられないタイプ。音の分離感が強く、特に高域はかなり輪郭がハッキリしており強調されます。オーディオテクニカらしからぬどちらかと言えば音像型の鳴り方な点は興味深く、分離感を重視しており、それによって距離感を出しています。その影響で横方向は狭いものの、前方方向への奥行き感を作ることに成功しており、この鳴り方は一般的な臨場感を重視したオーディオテクニカのヘッドフォンと一線を画します。ULTRASONE的な音場を好む人はすんなり馴染めると思います。音の立ち上がりは遅くもなく速くもなく、それほどノリが良いわけではありません。

パっと聞いて「高音質」だと思わせるような音に仕上げたのかな?と想像できます。決して「高音質=良い音」ではありませんが、高音質だと感じられることは音の判断材料の中で大きな支配力を持っている要素ですから、「長期的に数を捌くためによく考えられた音作りだな」・・・そう感じました。一言で言えば「Aシリーズらしい音」です。この路線でハイエンド機種並の性能を身につければ、オーディオテクニカと言うよりは某ハイエンドヘッドフォンのような音になるのでは?なんて思ったりもしますね。私の本音の評価は、「商業的には名機、オーディオ的には迷機」です。弦楽器が上手い、のようなピンポイントな売りがあるわけでもなく、ヘッドフォン一本でオールジャンルを高音質で楽しみたい人向けではないでしょうか。

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無題
お、ATH-A2000Xですか。

なんか、分離は良いけどそれほど情報量が多くないようなって印象の機種でした。
それ以上に音が金属的にで不自然でな印象が強かったですが。
金属的な質感を生かしてロックや打ち込みをノリ良く・・・って聴くには低域の馬力が足りなかったりで・・・。
凄く使い道に困る印象しか無かったです。

まぁ、一言で言うと自分の好みに合わなかっただけなんですがw

そろそろ、ATH-W5000に行こうかと迷ってたり。お金が足りてなかったり・・・。


あと、今更なんですが、相互リンクして頂けると嬉しかったりします。
今まで、mixiにヘッドホンの記事を集中させていたのですが、最近はmixiは近況のどうでも良いネタ、ブログはヘッドホン記事専用、と分けるようにしたので。

あ、邪魔でしたらマイミクの方は切って頂いてもOKです。
うぐぅ~ URL 2009/08/12(Wed) 編集
A2000Xは・・・
>うぐぅ~さん

レビューだけは書いておいてもいいかなと思いましてntzさんにお借りしました。

例えば性能が低いにしても、W1000は弦楽器が上手い、ESW10ならVoが上手い等、何か一つは尖った魅力があるものです。
しかし、A2000Xはそれが無いんですよね。
少なくとも私にはそう感じられました。

うぐぅ~さんの仰るとおりで、音、音場、不自然なイメージが強いです。
音はどんな環境で鳴らしてもA2000X色が強く出るように思います。
あまり環境の音を素直に出してくれるタイプではないですね。
オーテクの特徴は全体の自然なまとまり感のある鳴り方だと私は思ってます。
このゾネ的な鳴り方で今後いくのであれば、まだまだ改善の余地ありかなと思います。

リンクの件ありがとうございます。
ヘッドホン記事特化のほうがわかりやすくて良さそうですね。
早速追加しておきます。
まみそ URL 2009/08/12(Wed) 編集
無題
A2000Xやっぱり好き嫌いの出やすい機種ですよね。

良くも悪くも個性的、でもこんな機種もある事が結果として選択肢を広げてくれるので、どんどん個性的な製品を作ってもらいたいところですね。

ただ自分としてはあまり好みのタイプではなかったので、次は50周年記念モデルあたりに期待。
しげ URL 2009/08/12(Wed) 編集
50周年に期待
>しげさん

そーですね。
幅を広げるという意味では良かったのかもしれません。
ただ、50周年記念モデルは「これぞオーディオテクニカ」と言えるようなヘッドホンにして欲しいものです。
まみそ URL 2009/08/12(Wed) 編集
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