★ファーストインプレ
>アンプに使用
・音数の多い音源において音が密すぎる
音数の多い音源で感じたことなのだが、ヘッドホンシステムではこの膨大なエネルギーを処理しきれない。
ノーマルType36に戻したものの、Maxi36 ver.15aの音が恋しくなってすぐに元に戻した。
戻して再度確認。
この音の生命感は異常。
血が通った音と表現してきたローゼンクランツの音、更にそこに魂、そして意思がしっかりと入り込んでいる。
それほどまでに生々しいサウンド。
ヘッドホンでは特に低域を余裕を持って鳴らすことができないのだが、早くスピーカーで鳴らしてみたいものだ。
★導入履歴
ローゼンクランツのケーブルはケーブル単体ではなく全体で判断し評価する必要がある。
ローゼンクランツのケーブルを導入する度にどのように音が変化していくのか。
①から順番にレビューを読んでいくことで変化の様子を感じて戴きたい。
①AC-RL(Maximum)Type33 : PCトランスポートへ接続
②AC-DA(Maximum)Type36 : DAコンバータへ接続
③AC-RL(Maximum)Type33 : ヘッドフォンアンプへ接続
④NIAGARA Jr.Ⅳ : 電源タップ
⑤DIG-Kaiser Sound/3 : デジタルケーブル
⑥AC-RL(Maximum)Type32 : 電源タップへ接続
⑦MessageⅡ : アナログケーブル
◇AC-Music Conductor Type35 : CDトランスポートで比較試聴
※ローゼンクランツケーブル総合
★AC-RL(Maximum)Type32
電源ケーブル最後の砦はタップ用電源ケーブルAC-RL(Maximum)Type32。
これにて電源環境のローゼンクランツ化は完結である。
電源タップ用電源ケーブル。
それは全ての機器へ電気を供給する大元、根源、源。
その影響は全てへ、その効果は全てへ。
この時点ではまだアナログケーブルがローゼンクランツではないが、それ以外は全てローゼンクランツケーブルとなっている。
Type32の導入によって、「更にリズム感が良くなった」、「躍動感が出た」、「熱っぽくなった」といったローゼンクランツの特徴の強化よりも、それ以上に音が持っている力、潜在的エネルギー感の強化が最も印象的であった。
人を見た瞬間に「エネルギッシュな人だな」と感じた経験はあるだろうか。
その感覚に近く、音がエネルギーに満ち溢れ、音がオーラを纏いエネルギーを発散している。
美しい音は美しく、汚い音は汚く。
柔らかい音は柔らかく、硬い音は硬く。
優しい音は優しく、激しい音は激しく。
端整な音は端整に、歪んだ音は歪んで。
あらゆる音をあるがままに引き出せるローゼンクランツの素性が、ようやく完成の域に近づいているのを感じる。
オーディオにおいて、前者のような綺麗、心地良い、整った音というのは簡単に作ることができる。
しかし、後者のような一見マイナス要素に思えるような音を、高い次元で形とできているメーカーは数少ない。
心地良い音、クリアーなサウンド、綺麗な音を目指しているのでは絶対的に到達できない音。
憎悪、狂気、苦悩、恐怖、怒り、悲しみ、といった「負の感情表現」が秀逸である。
それはVoや楽器全てで言えること。
味付けを排除した音が生み出す極限の生々しいサウンドだ。
私の知る限り、ローゼンクランツの音は感情の宿った音の頂点に君臨し、他を寄せ付けない。
最初に述べたエネルギー感の強さ。
これだけのエネルギー感はおそらく膨大な情報量によるものだろう。
全てが音に埋め尽くされているような分厚いサウンド、私が幼少期に聞いていたアナログレコードの音を思わせる。
この音を表現するならば、次のような言葉がしっくりくる・・・「押し寄せてくる大波」。
まるで大きな波が押し寄せてくるように音楽が向かってくる。
密で質量を伴ったエネルギーを秘めた音の波である。
低く重い低域から突き抜け伸びる高域まで余裕を持って鳴らすレンジの広さを持ちながら、そのレンジの広さを意識させない音のまとまりを備えている。
定位感に優れており、音をしっかりとコントロールできている証拠だろう。
ワイドレンジになると、どこか安心感のない心許ない音になることがある。
その点、ローゼンクランツの音は地に足のついた安定感あるどっしりした音をしている。
難点をあげるならば、あまりに全ての音がありのままに出すぎること。
人によってはもう少し綺麗な部分だけチョイスしたサウンドがいい・・・と感じるかもしれない。
そのような場合には、インシュレーター等でバランスを整える必要があるだろう。
★まとめ
"パワフル"という力技的なイメージではなく、潜在的に持っているエネルギー感が飛躍的に向上したこと。
また、ほぼ全てローゼンクランツケーブルで支配されたことによる色づけの排除、それによる生々しい音。
同様の理由から、「負の感情表現」が劇的に向上し、加えて相対的に正の感情表現が際立ち、よりダイナミックな幅広い感情表現が可能となっている。
音質ではなく、演奏や声の表現の幅が広いといった意味での「感情スケール」の大きい魂を揺さぶるサウンドだ。
ローゼンクランツのタップとタップ用電源ケーブルは二つでひとつ。
セットで導入するのが良さそうだ。
★Device1 SE
Device1と同様に、極めて高いSN比、静寂感を感じさせる音。
この静寂感、静かでうるささを感じ無い音という特徴はDeviceシリーズ共通。
Device1と同傾向の音だが、聞いてすぐにわかったのがレンジが更に広くなっていること。
特に低域方向、ズドーンと落ち込む低域は怖さを感じるほど。
量、質、重さ、どれを取っても超一級で、底の見えない縦穴に落ちていくようなイメージ。
音のスピード感、キレ味の鋭さはDevice SEでも健在。
子気味良く跳ねるような感覚を味わえる。
フォーカス感が強くタイト、音像が締まっており、キレ、鋭さを活かす傾向が窺える。
Device1よりも若干シャープな印象。
Device1のほうが臨場感重視、Device1 SEは音像重視。
全体の音の繋がり、自然感はDevice1に分があるように思う。
Device1 SEは若干音がシャープになった分だけ、音がよりハッキリ分離するようになり、細かな音を顕微鏡のように映し出す。
Device1の音の方向性を更に突き詰めたのがSEといったところだろうか。
非常に完成度が高く、ニュートラル系ケーブルでは間違いなくトップクラス。
Device1の音が好きな人ならばまず間違いなく気に入るだろう。
Device1の延長上、更に発展させた音だと思ってもらって間違いない。
★まとめ
クリアーさ、静寂感、スピード感、キレ、フォーカス感、シャープさを出したい人にお薦め。
音色に甘さや柔らかさ、暖かみなどを付加させるタイプではない。
Device1同様、トランスポート等上流機器への導入が効果的。
情報量、レンジ感、解像力、分解力、基本性能を大きく向上させることが可能。
性能面だけで見ればこれ以上のケーブルはそうそうないだろう。
★導入履歴
ローゼンクランツのケーブルはケーブル単体ではなく全体で判断し評価する必要がある。
ローゼンクランツのケーブルを導入する度にどのように音が変化していくのか。
①から順番にレビューを読んでいくことで変化の様子を感じて戴きたい。
①AC-RL(Maximum)Type33 : PCトランスポートへ接続
②AC-DA(Maximum)Type36 : DAコンバータへ接続
③AC-RL(Maximum)Type33 : ヘッドフォンアンプへ接続
④NIAGARA Jr.Ⅳ : 電源タップ
⑤DIG-Kaiser Sound/3 : デジタルケーブル
⑥AC-RL(Maximum)Type32 : 電源タップへ接続
⑦MessageⅡ : アナログケーブル
◇AC-Music Conductor Type35 : CDトランスポートで比較試聴
★AC-Music Conductor Type35
コントロールアンプ専用電源ケーブル。
CDプレイヤー、CDトランスポートでも可。
タップにEmotion、DACにType36、アンプにType33の状態で試聴。
タップ、DAC、アンプのケーブルを固定。
CDトランスポートにType33、Type35を使い比較試聴。
Type33からType35にケーブル交換してどのように変化したかを書いていくことにする。
★Type33からType35へ
基本的にType33と同様の音(①や③参照)。
Type33を使用した時のほうが個々の音がハッキリと際立つ。
Type35では全体感を重視していると言うか、まとまりがあり調和感がある。
Type33のほうが音の押し出し、インパクト感、アタック感が強い。
Yype35は音にまとまりが出たぶんだけインパクト感は若干減少、そのぶん全体の一体感がある。
小さな違いと言えなくもないが、明らかに鳴り方は違う。
各楽器の躍動感が強くて個々の主張が強いのはType33。
Type35は楽器ひとつひとつが各自主張するのではなく、各楽器の統率がとれている。
貝崎氏はType35を「指揮者の役割を持たせたケーブル」と表現しているが、全体をまとめあげるという意味で、その効果であり役割は、指揮者と共通する部分があるように思う。
私はよく音像型と音場型で大きく区別するが、Type33は音像型、Type35は音場型と言えなくもない。
Type33のほうが各音の定位感に優れており、空間の見通し、クリアーさ、空間表現力に長けている。
Type35は全体感、音のハーモニーを重視、つまり臨場感重視、空間に厚みが感じられる、これもまた違った意味で空間表現力が上手いと言える。
ジャズやロックといったジャンルの楽器においてはType33のほうが良さを引き出せるように思う。
しかし、絶対的にType35のほうが上手いのがVoである。
これだけはType33に勝ち目がない。
声の成分が空間に響き広がっていく様を上手く表現できるのはType35。
特にコーラスになるとその差は圧倒的で、Type35は非常に綺麗に声が調和し空間を埋め尽くす。
同様の理由で、Type35のほうが多数の音が重なってきた時に実力を発揮する。
とにかく音のハーモニーの表現力が上手く、これが最大の特徴ではないだろうか。
★まとめ
今回使用したCDトランスポート、CECのTL51Xでは実力不足感が否めない。
Type33と比較すると、Type35では若干音が曇ってしまう。
もっと高品質なCDトランスポート、私の環境で言えばPCトランスポートのような高解像度、高分解能を確保できる環境とType35を組み合わせた時には、澄み切った空間、そこにある空気感、それがあってこその臨場感を出すことができると予測できるので、Type35はType33と比べると少し敷居の高いケーブルなのではないか?とも感じた。
Type35は、優秀なCDトランスポート、CDプレイヤーを導入した時には是非使用したいと思わせるケーブルである。
★導入履歴
ローゼンクランツのケーブルはケーブル単体ではなく全体で判断し評価する必要がある。
ローゼンクランツのケーブルを導入する度にどのように音が変化していくのか。
①から順番にレビューを読んでいくことで変化の様子を感じて戴きたい。
①AC-RL(Maximum)Type33 : PCトランスポートへ接続
②AC-DA(Maximum)Type36 : DAコンバータへ接続
③AC-RL(Maximum)Type33 : ヘッドフォンアンプへ接続
④NIAGARA Jr.Ⅳ : 電源タップ
⑤DIG-Kaiser Sound/3 : デジタルケーブル
⑥AC-RL(Maximum)Type32 : 電源タップへ接続
⑦MessageⅡ : アナログケーブル
◇AC-Music Conductor Type35 : CDトランスポートで比較試聴
※ローゼンクランツケーブル総合
★③AC-RL(Maximum)Type33
ヘッドホンアンプへ接続。
トランスポートへType33、DACへType36を使用。
タップはEmotionを使用。
★③AC-RL(Maximum)Type33レビュー
インコネやタップはローゼンクランツでは無いとは言うものの、流石に3本の電源ケーブルをローゼンクランツにすると「らしさ」が出てくる。
2本目のType33の導入で一番変わったのは音の出だしのインパクト感。
例えるなら、走り出す時、スタートダッシュ、初めの一歩、グっと足に力が入るあの感覚。
そのグっと力が入るインパクト感がよく感じられる。
これによって何が変わるのか。
音の流れに抑揚が付き、生き生きとしたダイナミックかつ躍動感溢れる音となる。
例えば人が声を出す時、ドラムを叩く時、サックスを吹こうとする時、その動作に移る瞬間の意識的な力加減。
「出すぞ、叩くぞ、吹くぞ」といった人の意思が伝わってくるようになるのだ。
音楽で言えば「グルーブ感」の強化、ローゼンクランツの特徴が芽を出してきたわけだ。
単純に要素として見て「音の立ち上がりが速い」「ノリが良い」「ダイナミック」、そんな言葉では言い表せない人の表現力の多彩さを思い知らされる表現豊かな音。
それはゆったりとした曲ではゆったりと心地良く、激しい曲ではパワフルに荒々しく音が出ることから判断できる。
あらゆる音に、あらゆる感情に対応できるのがローゼンクランツサウンド。
荒々しさも、優しさも、激しさも、穏やかさも、対照的な要素を全て出せるのはローゼンクランツならではだろう。
もうひとつ、ローゼンクランツのケーブルが増えてきたことで、少しずつ統制がとれて音質そのものも向上してきている。
全体のモヤモヤ感が更に晴れてクリアーになり素直に音質が向上したと感じられる。
この影響で音の分離感がよくなり、空間表現、音の配置、定位感が明確になってきた。
音の細部の表現力もずいぶんと向上したように感じる。
★まとめ
ローゼンクランツは音楽性先行型タイプで音質は後からついてくるもの。
解像度、分解能、レンジ感、そーいった音質面だけで見ればまだまだ上をいくケーブルは多く存在すると思われるが、トランスポート、DAC、アンプの電源ケーブル3本を入れた時点で、音質面で見てもかなりのレベルにもっていくことが出来ることを確認できた。
音質も大事だが、高い音楽性、音ひとつひとつの生々しさ、これに尽きる。
音楽性ありきの音質、これがオーディオにとって大切であることを忘れてはならない。
★導入履歴
ローゼンクランツのケーブルはケーブル単体ではなく全体で判断し評価する必要がある。
ローゼンクランツのケーブルを導入する度にどのように音が変化していくのか。
①から順番にレビューを読んでいくことで変化の様子を感じて戴きたい。
①AC-RL(Maximum)Type33 : PCトランスポートへ接続
②AC-DA(Maximum)Type36 : DAコンバータへ接続
③AC-RL(Maximum)Type33 : ヘッドフォンアンプへ接続
④NIAGARA Jr.Ⅳ : 電源タップ
⑤DIG-Kaiser Sound/3 : デジタルケーブル
⑥AC-RL(Maximum)Type32 : 電源タップへ接続
⑦MessageⅡ : アナログケーブル
◇AC-Music Conductor Type35 : CDトランスポートで比較試聴
※ローゼンクランツケーブル総合
★②AC-DA(Maximum)Type36
オーディオシステムの心臓部とも言えるDACの電源ケーブルを交換。
この効果は主に基本性能部分に現れる。
細かな表現が可能となり、特に情報量の向上が著しい。
それよりも注目すべきは、やはりローゼンクランツ特有のノリの良さ。
聞いていて楽しい、リズム感の極地。
生命感を感じられる生なリズム感を生み出せるのがローゼンクランツの特徴。
無機質的にスピード感を上げてリズム感が良くなるのとは訳が違う。
私は、「リズム感はオーディオにおける最重要要素」だと思っている。
この考えを教えてくれたのはオーディオインテル。
そう、USTサウンドである。
リズム感に注目し、リズム感を大事にした音作り。
これが生々しく躍動感溢れる音を生み出し、細かなニュアンス、奏者の意思までも伝えてくれる。
ローゼンクランツの音もまたリズム感を追求した音。
インシュレーター、ケーブルなどのオーディオアクセサリー全てに、このリズム感を狙い通りに付加できているのはローゼンクランツ製品だけだろう。
狙った音を正確に具現化できる技術を持っているからこそ可能な神業である。
★まとめ
システムへのローゼンクランツケーブル一本目導入の役割が「音に命を吹き込むこと」であるならば、二本目導入の役割は「基礎工事~土台作り~」といったところだろうか。
土台で全てが決まると言ってしまってもいいほど基礎工事は大事な工程。
ガッチリとした土台があってこそ立派な家が建つというものだ。
トランスポートとDACの電源ケーブルで強固な土台を作り、次の段階で完成形の型となる家を作り、内装外装を綺麗に整え、水道や電気が通り、居心地のよい居住空間を作り上げるかのように、ローゼンクランツのケーブルが増せば増すほど確実に音が完成していくわけだ。
ローゼンクランツケーブル二本目の導入は通過点に過ぎず、これによって完成には至らないことを理解してほしい。
次の階段へ歩を進めよう。
★導入履歴
ローゼンクランツのケーブルはケーブル単体ではなく全体で判断し評価する必要がある。
ローゼンクランツのケーブルを導入する度にどのように音が変化していくのか。
①から順番にレビューを読んでいくことで変化の様子を感じて戴きたい。
①AC-RL(Maximum)Type33 : PCトランスポートへ接続
②AC-DA(Maximum)Type36 : DAコンバータへ接続
③AC-RL(Maximum)Type33 : ヘッドフォンアンプへ接続
④NIAGARA Jr.Ⅳ : 電源タップ
⑤DIG-Kaiser Sound/3 : デジタルケーブル
⑥AC-RL(Maximum)Type32 : 電源タップへ接続
⑦MessageⅡ : アナログケーブル
◇AC-Music Conductor Type35 : CDトランスポートで比較試聴
※ローゼンクランツケーブル総合
★①AC-RL(Maximum)Type33
PCトランスポートへ接続。
まみそシステムにとって一本目のローゼンクランツケーブルとなる。
オーディオシステムは上流から攻めると効果が大きく効果的。
PCトランスポート以外はBMIケーブルやEmotion等を使用。
★①AC-RL(Maximum)Type33レビュー
以前ケーブルをALLローゼンクランツの状態にしたときは、下流からケーブルを交換していった。
その時と同様に一本目の導入では基本性能が下がり、また特に音場感が急激に狭くなる傾向が見られる。
閉鎖的で音が広がらず凝縮されたような印象。
その代わりに音が濃縮された影響か実が詰まって存在感が増し、血が通い有機的な音となる。
ハイエンドケーブルから交換した場合、似たような変化が感じられるのではないだろうか。
解像度の低下、音が粗くなってしまう点は残念なところ。
加えて音が広がらず凝縮されてて閉鎖的。
これだけ高価なケーブルを導入して悪化する点があっては残念極まりない。
おそらく、全てをローゼンクランツケーブルにしたときの音を知らない人であれば、この時点で導入を回避してしまうだろう。
ローゼンクランツケーブルは数を増やし支配力が増すほど、まるで浄化されるかのように濁りが消えていく。
最終的に、ふと気付けば性能面だけにスポットをあてたとしてもハイエンドケーブルを凌駕する領域まで達すると言っても過言ではない。
その時だけの音で判断せずに忍耐強くローゼンクランツケーブルを増やしていってほしい。
瞬間のパフォーマンスで判断せずにトータルパフォーマンスで判断する必要があるのがローゼンクランツのケーブルである。
音が粗くなる、音が凝縮される。
このような変化の全ては序章であると私は感じる。
ローゼンクランツの方向性はニュートラルサウンド。
つまり、綺麗すぎる音、美音すぎる音、言い換えればどのような曲でも綺麗に美しく鳴らしてしまうような音では困るわけだ。
ローゼンクランツの音は美しい音だけでなく、汚い音や激しい音、怒りのサウンドも表現できなければならない。
そのために一度ニュートラルな状態に戻す。
その土台作りの第一歩を踏み出したと考えるのが適切だろう。
その第一歩を一番感じられるのが「音に血が通い有機的になること」だろう。
今までになかった生命感、音に命が吹き込まれることは性能面で音を評価することより遥かに重要なことであることを理解してほしい。
システムへのローゼンクランツケーブル一本目導入の役割、それは「音に命を吹き込むこと」だと私は思う。
一時的に性能面の低下はあるものの、こんなことは些細なことであり気にする必要はない。
「ローゼンクランツのケーブルを増やすほどに音楽性が増し、気付けば性能面も最高峰に達していた・・・」と最後には思えるはずである。
音楽性と言ってもどのような音なのか想像しにくいと思われるので簡単に説明しておこう。
一言で言えば人間のようだ。
音楽が血のように流れ、音の隅々まで血が通い、肉となりパワーを生み出す。
静と動、その強弱、瞬発力、躍動感。
流れるような動きもできれば力強いインパクトのある動きも可能。
ローゼンクランツケーブルの役割は健康な人間に治癒していくようなもの。
人間はそのままオーディオシステムに置き換えられる。
血が綺麗になり浄化される、それは基本性能の向上を意味する。
血が綺麗になれば血の流れがスムーズになり体がキレてくる、それは音の流れがなめらかになり、音のキレや瞬発力、躍動感、抑揚表現などの向上を意味する。
鍛えられた筋肉、それは音のパワーの強弱表現を意味する。
エネルギー感溢れる人間になること、それは実在感、存在感のある音に繋がる。
人間が多種多様な感情表現を出来るのと同様に、ローゼンクランツの音もまたあらゆる感情を表現できる。
まるで体全体で感情を表現するかのように、音が細かなニュアンスまで伝えてくれるようになる。
★まとめ
ローゼンクランツのケーブルは音質を要素で評価できるものではない。
一本入れただけでクリアーなサウンドになるとか、音が柔らかくなるとか、音が冷たくなるとか、そのような変化がないからだ。
方向性としてはあらゆる音を引き出せるニュートラルなサウンド、それがローゼンクランツの音。
レビュー内でも書いたが、この言葉で締めたいと思う。
システムへのローゼンクランツケーブル一本目導入の役割、それは「音に命を吹き込むこと」である。
★Emotion AC
Kubala-Sosnaの電源ケーブル。
日本には代理店が無いためまだまだ知名度が低いケーブル。
まず基本性能。
数々の電源ケーブルを今まで試してきたが、Emotionはハイエンドと比較するに値する基本性能を有していると感じる。
音の傾向としてはEmotion RCAと似ており、暖色系でありながらモヤっとしないクリアーなサウンド。
響きを重視し、音がよく広がり、情報量も多く音に包まれるような感覚を生み出せる。
そのような特徴を持つ場合に多々感じられるモヤモヤ感がないのは高い解像度によるものだろう。
Emotion RCAでは濃い目の味付けだと感じたが、電源ケーブルはインコネと比べると影響力が少ないおかげか、それほどシステム全体をEmotion色に染め上げない。
とは言え、どこに使用しても音が濃く、実体感が強まる傾向がある。
音が濃くなっても音がくどくならないのがEmotionの特徴。
濃さによる息苦しさは感じられず、嫌味のない自然に馴染める音に有機感、生命感を付加してくれる。
allegretto ACほど強力に有機的な音になることはないが、方向性としては同じ。
★まとめ
ハイエンドケーブルと遜色ない性能、そして高い音楽性による格調高さを持ちながら、価格が$1000と破格であること。
おそらく日本で売られることになると20万クラスのケーブルになると思われるが、そう考えてもコストパフォーマンスが高い。
実はこのケーブルの良さを全く出せずに苦悩し、結局機器側が足を引っ張っていると判断してDACを買い換えたという過去がある。
(他の人にケーブルを使ってもらって感想を聞いたら全然違う感想だったとか、いろいろな過程を経ての話)
なので、Emotionはケーブルによって色づけするのではなく、機器の性能を高く引き出せるタイプなのではないかと思う。
そんなわけで、ハイエンド機器を使用している人には是非試してほしい。
★ORCA Limited Mk3i
BMIのORCA Limited Mk3iとHammerhead Gold Mk4に共通して言えるのがストレスフリーな癖の無い音であること。
解像度の高さとレンジの広さはハイエンドと言えるものを持っており、電源ケーブルの中では間違いなく最高レベル。
特にレンジの広さは目を見張るものがあり、高域方向への突き抜け感、開放感は気持ちよい。
方向性としては優しく軽やかでサラサラした音を基調としており、ヘッドフォンで例えるならコンデンサー型のような傾向がある。
そのため、ガツンとした力感、重さ、エネルギッシュな音を出すことができないのが欠点となる。
個人的には「重さ」を他の部分で補う必要があると感じる。
全体感の強い鳴りで、音の繋がりを得意とする。
音場の前後感、特に上下と左右への広がりは優秀。
響きのコントロールが上手い。
私の場合、アンプに使用した時が最も良さを引き出せた。
どちらかと言えば下流向けのケーブルではないだろうか。
個人的にはこの手の傾向のケーブルのみで音を完成へ導くことはできないように思う。
勿論私の好みでの話だが、濃さや重さといった点を出せるケーブルと組み合わせることでバランスが取れると感じる。
ORCA Limited Mk3iは他ケーブルと組み合わせることを前提として極めて優秀なケーブルと言えそうだ。
Brack Label Ⅱのような一本だけで完成された音楽性を持つタイプとは何か違うような気がする。
★Hammerhead Gold Mk4
BMIのORCA Limited Mk3iとHammerhead Gold Mk4に共通して言えるのがストレスフリーな癖の無い音であること。
解像度の高さとレンジの広さはハイエンドと言えるものを持っており、電源ケーブルの中では間違いなく最高レベル。
低域の解像度が非常に高く、なんとも表現しにくいのだが「低域が塊にならない」というのが適切だろうか。
ここまで低域が分解されて鳴るケーブルはなかなか無いだろう。
BMIのORCA Limited Mk3iと比べると音場が狭く濃密な音。
ORCA Limited Mk3iで物足りないと感じていた音の濃さ、力感、エネルギー感を克服しているように思えるが、過剰な重さや実体感をつけれるタイプではなく、音は濃いが重いか軽いかと言われれば軽いと感じるような耳に優しい音。
ORCA Limited Mk3i、Hammerhead Gold Mk4共にガツンとした音を出せないケーブルなので、この点は他で補う必要を感じる人がいるかも。
音は綺麗に広がるのだが、サウンドステージそのものが若干狭い。
迫ってくるような音が好きな人には良いかもしれない。
ORCA Limited Mk3iを音場型とするならばHammerhead Gold Mk4は音像型。
しかし、エージングが進むことによって音がほぐれて広がり、音場が良好になっていくので、あまり気にする必要はなさそう。(エージングの進んだ状態のものと比較試聴済み)
ただし、音がほぐれて広がるようになる代償として、音の凝縮感からくる音の濃さ、重さ、実体感は多少減少する。
私の場合、タップに使用した時が最も良さを引き出せた。
どちらかといえば上流向けのケーブルではないだろうか。
「全体的に音がアッサリしてて味わいが足りない」、そんな時にタップに使うと音が濃くなり味が出る。
ただし、音が濃くなるぶんだけクリアーさは減るので、それをモヤっとすると感じる人もいるかもしれない。
ヘッドホン、イヤホン、アンプ、ヘッドホンケーブル大放出!ヘッドホンを売るのはコレが最後になりそうです。興味のある機種などありましたらお気軽にご連絡ください。よろしくです。
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