私はメインシステムとしてPCトランスポート(以下PCトラポ)を使用している。
利便性が高い点がPCトラポを使う最もたる理由だろう。
利便性が高いのは勿論、音質面でも非常にコストパフォーマンスが高い点も見逃せない。
しっかりと対策を施したPCトラポにおいてはネジ一本換えただけでも音質が向上するのを感じることができる。
当然、振動対策(インシュレーター等)や電源ケーブルの変更、コンデンサーの追加変更などをすれば、驚く程音質の「変化」ではなく「向上」をすると断言する。
そのため、PCトラポの改造は非常に面白く魅力的で、手軽に自分で音質を高めていく楽しみを与えてくれる。
PCの自作、オーディオ機器自作などを趣味とする人に是非トライしてみてほしいのがPCオーディオの世界だ。
音色やバランスなど数多くの音質的要素について考えることの意義を無くしてしまうまでの「全要素の改善」、そしてリアリティと言うよりは「自然な音」を実現するにはデジタル部分、言い換えればトランスポートのグレードを上げることが非常に効果的だと私は感じている。優れたトランスポートによる「臨場感」や「空気感」、「場」の再現性によって、「なんて自然な音なんだ」と思わずにはいられない。音が録音された「場」を見事に自宅で再現できるのだ。アンプやDAC、ヘッドフォンなどとは少し異質な音質向上をする部分だと私は思う。
★PCトラポ(現在の仕様)
※変更に伴い随時更新
○ケース
サイレントマスターJC-2301SA(ジャパンバリュー)使用。底、天板、側面等にT03-2010(J1project)を貼り振動対策。静音シート、電磁波吸収シートを併用。
○マザーボード
PCトランスポートでは定評のあるASUS CUV4X。
○CPU
Celeron 800MHzのCPUを使用。非常にスペック的には弱いが、音声を再生するためだけのPCであればCeleron 800MHzで必要十分である。クロック周波数が低いため低ノイズでPCトラポには最適。振動を排除するためにヒートシンクを厳選しファンレス化。
○メモリ
512MB、PM-MSS Pro(ジャパンバリュー)でシールド。両面にMSI-30(オヤイデ)を貼り付け電磁波対策。
○HDD
Seagate ST3160021A 120Gを二つ搭載。PH-35BH Pro(ジャパンバリュー)で防振、冷却、静音、電磁波対策。
○電源
電源まわりが非常に重要なのはPCトランスポートでも同様。音質の鍵の大部分を握っていると言ってしまっても過言ではない。電源BOXの改造には全力で挑むべし。
450W電源、アルミ筐体の電源BOXをチョイス。無駄な配線は根元からカットし切断面は圧縮チューブで保護。
電源BOXに使用されているネジを全て非磁性体のものに変更。
マザーボードへの20ピンケーブルとHDDへの4ピンケーブルのみを残し、ツイスト、シールドを施す。4ピンケーブルは12VとG、5VとGでそれぞれツイストし、シールドチューブを被せ、更にCSF-10(ACOUSTIC REVIVE)でシールド。
電源BOXのファン(×2)への供給電源ラインへニチコン製Muse(両極性)を接続してノイズ対策。
フィルムコンデンサAuriCapと日本ケミコン製積層セラミックコンデンサを12Vと5V電源にそれぞれ接続。電源安定化が目的だが、コンデンサによる音質変化を楽しむこともできる。使用するコンデンサは好みにあわせて選択しよう。(大容量のものは突入電流が大きくなるので注意、また耐圧は余裕をもって大きめのものを使うと安全)。
電源BOXの下に薄いアルミ板を挟み込み、そのアルミ板にMSI-30(オヤイデ)を貼り付ける(電源BOXに直接アルミ板やシートを貼り付けるとBOXの取り外しが困難になるのであまりオススメしない)。電源BOX本体にはfo,Qを使用して振動対策(邪魔にならない部分へ)。
電源ケーブルを良質なものにすることで更なる音質向上を見込める。ハイエンド電源ケーブルを使用するべし。
○サウンドカード
Lynx AES16 - XLR
AESデジタルで出力。サウンドカードをPG-EPA2(ジャパンバリュー)でシールド。MSI-30(オヤイデ)を上面に貼り電磁波対策を強化。
○グラフィックカード
グラフィックカードをPG-EPA2(ジャパンバリュー)でシールド。MSI-30(オヤイデ)を上面に貼り電磁波対策を強化。
○NO-PCI+
玄人志向のシールドボードNO-PCI+を使用。ノイズ除去に大きな効果を発揮する。オリジナルはSANYO製OS-CONが載っているが、コンデンサを全て日本ケミコンのアルミ固体コンデンサへ換装。コンデンサを変更する場合は容量と耐圧に注意。
○PCIデバイスまわり
空いているPCIソケットにPCIソケットシールドPCI-Shield(ジャパンバリュー)、同じく空いているPCIスロットにアルミアルマイト製PCIスロットカバーPCI-6Lid(ジャパンバリュー)を装着。
○CDドライブ
ノイズ、振動源になるので撤去。データは他PCでリッピングして移動させる。
○LANカード
ノイズ源になるので無し。LAN環境が無く不便極まりないので注意。
○マウス、キーボード
ノイズの少ないPS/2接続のものを使用。また消費電力の少ないものをチョイスすると尚良し。光学式マウスではなくボール式マウス、多機能キーボードではなくシンプルなキーボード。
○内部配線
内部配線は全てツイストし、シールドを施しできるだけ固定させる。また配置に合わせて最短の長さに調整。
○ネジ・ワッシャー
ネジ・ワッシャーはポリカーボネイト、真鍮等、非磁性体のものを使用。FineScrewセット(ジャパンバリュー)などを利用し、マザーボードやHDD、電源BOX、PCIデバイス等全てのネジを非磁性体のものに変更してノイズ発生を抑える。ワッシャーによる振動対策も同時に行う。
○OS、ソフトウェア
音声を再生できるだけでok。余計なソフトウェアや機能は全て削除し消費メモリを減らす。アイコンを全削除しデスクトップを漆黒にするといった簡単なところから、システム構成ユーティリティでの徹底した不要機能の削除、レジストリの変更、そしてオーディオプレイヤーの設定(ASIO出力等)。こんなことで・・・と思うかもしれないが、確実に音質を向上させることができる大事な部分。
○足場
サイレントマスター用のインシュレーターZSG-AIN(ジャパンバリュー)を装着。フェルトマットの上にアピトンボード(500(W)mm×450(D)mm×90(H)mm)を置き、SUSインシュレーターを挟んでPCを設置。
PCトラポのセオリーは一通り満たしてる感じで。
よくわからなかった点がいくつか
NO-PCI+のコンデンサ交換ですが、OSコンより日本ケミコンのアルミ固体コンデンサのほうがどういった点で優位なんですか?
OSは何を使ってるんでしょうか?WIN2000?
背景はデフォの水色より黒いほうがいいんでしょうか。
それにしてもLANまで撤去とは徹底してますね。
どうなんでしょうね。
私もわかりませんw
値段だけ見れば三洋OSコン(鉛?)のほうが高いですからね~。
おそらくPCトラポの基本である電磁波が関係してるんじゃないですかね。
よりオーディオ用途に向いている、と。
まだエージング途中なので正当な評価はできませんが、三洋OSコンは透き通るようなサラサラした音、日ケミのコンデンサはパワフルで力感のある音です。
良質なコンデンサを使っていくと、そーですね、わかりやすい例を出すならSTAXのヘッドフォンみたいな音になっていくんですよ、その代償として力感が奪われていきます。
日ケミのコンデンサで力感を取り戻せたので良かったとも思いますが、ノーマルの三洋OSコンの音も凄い良かったんですよね~。
結局好み次第じゃないでしょうかw
OSはXPですね。
メモリを食わない2000のほうがいいでしょうね。
2000を所有してないってのと、XPのほうが手馴れているのでXPを使っていきます。
背景は黒がいいみたいですよ。
とりあえず調べながら手探りでセッティングしただけなので、これからいろいろ検証しながら煮詰めていきたいと思っています。
コンデンサによる音の違いが面白いので、いろいろ追加購入してしまいました。
そのうちコンデンサのインプレもしていきたいと思っています。
DAC-AMが2週間ぐらい酷い音だったのはコンデンサが原因だったんだと今さら理解しましたw
PCトラポでもコンデンサを換えるとDAC-AMの時と全く同じ症状が出ました。
コンデンサはエージングに凄い時間かかるのが厄介です。
ここのコンデンサーの音もしっかりのってくるんですね。
OSコンは100時間~通電しないとならないみたいですね。
一晩慣らすだけでも随分マシにはなりますが。
殆どの工程は自分で再現できそうですけど、レジストリなんかさっぱりですよ。
極端な話、普通のPCなら電源ケーブル換えても全然違いが分からないってことです。
逆に追い込んだPCトラポならネジを換えても変化がわかる、ってなわけです。
レジストリに関しては紹介してるサイトもあるので探してみてください。
違いが出なかったとしても、こーいった小さなことの積み重ねでどんどんクオリティが上がっていき、こんな小さなことでも音が変わるようになっていきますので、これでもか!ってぐらい過剰にやっちゃいましょう。
一見無駄そうな投資ですが、やっててよかったと思える時がくるはずです。
オンボードLANは,パターンが密集しているM/B上をデータが結構なスピードで流れますので,ノイズをまき散らす量が多いのです。
PCIカードにしておけば,ノイズ対策も容易です。
音質上不味いのか,というご質問でしたら,不味くなる率が高いとお答えすることになるとおもいます。
LANカードによって音は違いますからね。良い音のLANカードを探すのもノウハウのうちです。
加えて私のようにアルミや電磁波吸収材でカバーするのも効果的です。
マザーのノイズ対策はPCIほど簡単にはできそうにないですね~。
マザーのコンデンサを換えるぐらいでしょうか(やるなら同容量同耐圧のもので)。
私みたいにLAN環境を完全に排除するのがベストだとは思います。
データは他PCから持ってくるしか方法がないので恐ろしく不便ですがw
まぁ,たいした出費ではないですから,是非おためしください。PCオーディオはノイズ対策が何より有効です。
>まみそさん
なるほど。外付けHDD等でデータを移動させるのですね。
そういう方法も一理あります。ベストかどうかはわかりませんが…。
確かに無改造ならベストな選択かもしれません。
確かに聴いてナンボの世界ですよね。今度LANケーブルを外して聞き比べしてみます。
まみそさん
電磁波カバー!そういうのもあるのか!
僕は以前ビデオのケースにアルミ箔を張って造ったことがことがあります(笑)
実際に製品として売っているとは・・・PG-EPA2(メモメモ)
LANカードを使ってそれほど気にならないようなら是非使いたいですね。
LAN経由でデータ移動できたら相当楽ですからw
使わない時は外しておけばいいですし。
LANある無しの違いはそのうち試して確認してみたいと思います。
>速水さん
ジャパンバリューというメーカーが多くのノイズ対策パーツを販売しています。
ここの製品でガチガチに固めたら相当音質UPすると思います。
高速電脳というPCパーツショップ?の通販でほとんど購入可能ですよ。
という事はOJIのトラポでも購入されるのでしょうか?
趣味として考える場合、自作は最高の趣味だと思いますが、音楽を聴く為のトランスポートとして考えると、個人製作では限界がありますからね。
しかし、12万とはなかなかの価格です。
個人的に興味があるのは、NO-PCIですね。
私は使用していないので、効果があるのかは気になる所です。
ずっと音ばかり聴いてきたと思いますから、そろそろ音楽を聴けるようになるよう、祈っております。
と言っても、私達のように機器を選んで音楽を聴く人間は、音を聴いているのですけどね。
本当の音楽を忘れぬよう、なるべくコンサートに足を運ぶようにしてみて下さい。
そうすると、音を選んでいる空しさも分かります。
それを感じた上でオーディオをやると、本当の意味で音楽というものが分かって良いと思いますよ。
ヘッドホン、イヤホン、アンプ、ヘッドホンケーブル大放出!ヘッドホンを売るのはコレが最後になりそうです。興味のある機種などありましたらお気軽にご連絡ください。よろしくです。
AKG
K3003
K1000
K701
K501
K340
K290 Soround
K240 Sextett 二代目
ALESSANDRO
MS-1
AUDEZ'E
LCD-3
Audio-Technica
ATH-W5000
ATH-L3000
ATH-W3000ANV
ATH-W2002
ATH-AD2000
ATH-A2000X
ATH-W1000
ATH-CKW1000ANV
ATH-PRO700MK2ANV
ATH-W100
ATH-A55
ATH-ESW10
beyerdynamic
DT880 Edition2005
BOSE
Bose on-ear headphones
DENON
AH-D7000
AH-D5000
FOSTEX
T50RP
GRADO
PS1000
GS1000
PS-1
RS-1
SR-325
HiFiMAN
HE-6
Monster Cable
Beats by Dr.Dre
SENNHEISER
HD800
HD650
HD25-1
HD25-13 Ⅱ
HD414
SONY
MDR-SA5000
MDR-CD3000
MDR-EX1000
STAX
SR-007A + SRM-007tA
SR-404 LIMITED
SRS-4040
ULTRASONE
Edition10
Edition9
Edition9バランス仕様
PROline2500
DJ1PRO
Victor
HP-DX1000
その他
USTヘッドフォン(EXH-313他)