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スピーカー、ヘッドホンとオーディオアクセサリーのレビューをメインとしたオーディオブログ。感じ取れ音楽!
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s-P1010126.jpg型番:K1000
メーカー:AKG
タイプ:フルオープン
再生周波数帯域:30 - 25,000Hz
インピーダンス:120Ω
感度:74dB(1mW)
ケーブル長:2m(+3mSPケーブル付属)
プラグ:4P-XLRコネクター
質量:約270g(ケーブル含まず)

※生産完了モデル



s-P1010129.jpgK1000の標準がバランス接続であるため、このレビューがバランス接続でのレビューであることを初めに書いておきます。そのため、他のヘッドフォンレビューとは統一性がありません。同一環境を使用する場合には、アンバランス接続をしなければならず、その場合K1000の真価を発揮することができません。ですから、このレビューにあまりレビューとしての価値は無いでしょうし、K1000を一般的なヘッドフォンと同列でレビューするのは困難だとも言えます。そのあたりをご理解の上で読んで戴けたらと思います。 

 

 ハウジング、イヤーパッドが存在せず、耳に触れる部分が無くヘッドバンドとコメカミ部分を挟み込んで支える特殊な形状。私の場合通常の形状だと3時間ぐらいでコメカミに痛みが発生しました。アーム部分を強引に曲げて幅を多少広げることで装着感は改善されますが、ずれやすくなるという問題が発生します。蒸れないという点では完璧な構造ですが、コメカミに感じる痛さの度合いは個人差が激しそうです。

s-P1010132.jpgバランスはほぼフラット、多少ハイ上がり。見た目とは裏腹に整った音調です。ハウジングが無いため、良くも悪くも余計な響きが付加されず、ストレートにそのまま音が耳に届くので、スッキリとタイト、出ている音をそのまま聞けるヘッドフォンです。硬質的でもなく柔らかいというわけでもなくいたって平均的、味付けが無い「そのまま出された音」といった印象で、リアリティのある音を鳴らしてくれます。このリアリティさというのが重要で、Voや楽器での艶やかさ響きにおいてもイイ意味で味付けがなく自然に聞こますし、音のエッジが立っているわけでもなく丸いわけでもなく、こちらもまた自然に聞こえます。感覚上で物理的に空間が広いというのではなく、壁が無く開放的な音場で抜けの良さは秀逸。ヘッドフォンでありながらスピーカーのような、ヘッドフォンとスピーカーの中間のような音場感です。音の響きの質でもまた同じことが言え、過剰に響かせることはなく適度な響き具合です。音の立ち上がりの早さからくるであろう抜群のノリの良さも特徴として挙げられます(この音の立ち上がりの早さはアンバランス接続にすることでかなり減退してしまいます)。高域は量感はあるものの、刺激的とは言えずどちらかと言えば繊細な鳴りの部類に入ると思いますが、高域の中でもある特定の音域でキツさが出る部分がある点が気になります。ハウジングが無いので、低域は迫力、重さという面では物足りませんが、締まっていてキレがありレスポンスが良く、疾走感のある曲ではより疾走感を感じさせてくれます。SR325系の低音が好きな人には合う低域特性かと思います。Voは前面には出てこず一歩引いた位置。ハイ上がりなバランスが、低域、中域、高域の印象にそのまま反映されています。

s-P1010133.jpg音場の広さや定位感、高域の鋭さ、低域の量感、音圧や迫力などをユニットの角度を調整することで調整可能です。(左右開くようになっていて、全開にすると耳に対してほぼ垂直まで開く)自分の好みの音に合わせて角度を調整すると良さそうです。全開にした時は左の画像のような状態になります。全開の状態で聞くと、これこそ本当の意味で前方定位しますが、音が遠くなり低音の量感が激減してしまうので実用的ではありません。完全に閉じた状態、僅かに開いた状態で使う人がほとんどだと思われます。

欠点は音量のとりにくさ。 インピーダンス120Ωは問題ないのですが、74dBという能率の低さはヘッドフォンとしては異常です。それともう一つ、見た目から分かると思いますが、音が盛大に漏れます。漏れるというレベルじゃないです。周りに人がいる時の使用は注意。

合うジャンルはメタルの中でも特にスピード感のあるものは最適。音そのものは強い個性が無いので、メタル以外にもハードロック、ロック、ジャズ、ポップスなど対応範囲は広いでしょう。特に疾走感やノリを必要とする曲には合うように思います。そして打ち込みよりも生楽器の方が断然合います。音場感が優れているのでクラシックも良いのですが、迫力という面から見ると物足りなさを感じます。これはロック等でも言えることで、低域が出ず重厚感が無いので、ダークな雰囲気や迫力を必要とする楽曲には向いていないように思います。明るめでスカっとカラっとした曲に最適です。

個人的にはこの開放的な音場感を感じられるというだけで感動モノのヘッドフォンです。そしてこの開放感がK1000最大の売りでしょう。低域の量感と質はジャンル、曲によっては不満を感じるモノも多々ありますが、私の場合特別気になるほど不満ではありませんでした。濃密な音でどっぷり音楽に浸ると言うよりは、昼間にカラっと開放的に音楽を楽しむ、といった時に使いたくなるヘッドフォン。装着感の問題があるのでメインで使うのは躊躇しますが、音質のみで見れば素晴らしい機種です。

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