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スピーカー、ヘッドホンとオーディオアクセサリーのレビューをメインとしたオーディオブログ。感じ取れ音楽!
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s-P1010148.jpg型番:AH-D5000
メーカー:DENON
タイプ:密閉型ヘッドフォン
ハウジング:天然木製ハウジング
再生周波数帯域:5 - 45,000Hz
インピーダンス:25Ω
感度:106dB
質量:370g
ケーブル長:3.0m(両出し)/7N-OFC線
プラグ:3.5φステレオ(6.3φステレオ変換プラグ付属)

メーカー製品紹介ページへ



装着感は大変素晴らしく最高レベル、長時間リスニングでも快適です。頭頂部は痛くなりませんし、イヤーパッドもフカフカしていて良い感触。木製のハウジングはどこかノッペリした艶。ケーブルがHP-DX1000に似ていてそこそこ太さがあります。程よく柔らかさがあるので取り回しが困難と言うことはありませんが良くもありません。

この機種を一言で表すなら「Best of 無難」です。誰でも嫌とは感じ無いような、誰でも良いと思える音ではないでしょうか。「ずば抜けた美味さは無いが80点ぐらいで美味しくて、いつも満員のラーメン屋」みたいなヘッドフォンです。

f7361c01.jpg基本性能は同価格帯と比較すると少し落ちます。解像度と帯域の面で少し物足りなさを感じる人がいるかもしれません。バランスは低域寄りで良い意味でドンシャリ。低域は厚みと量感があり、全体にどっしりと安定感を与えてくれます。豊かで柔らかさがありつつも元気さを兼ね備えた低域で、HP-DX1000と同系統の低域と言っていいでしょう。豊潤で柔らかいイメージの低域とは対照的に、高域は量感が若干控えめで微妙にではありますが独特の癖があり、僅かにシャリシャリと言うか擦れるような感覚の特徴があります。シャリシャリとは言っても決して刺激があるというような悪い意味ではなく、良い意味で微妙に癖がつけられていると捉えてください。「低域に埋もれず負けないようにあえて少しだけ癖をつけて強調感を出しているのでは?」と私は感じました。この独特の癖のおかげでピンと凛々しく音が張り、弦楽器の音などを粒立ち良く表現してくれますが、人によってはVoの高域などで少し耳障りだと感じる可能性もあります。AH-D5000は量感あるマイルドな低域と少しピリリとした高域との絶妙な調和が魅力的だと感じます。全体的に見ると柔らかさや全体感、心地良さ、といったイメージが強く支配します。低域が量感を伴いそこそこ主張感があり元気系なのに対し、中高域は"秋の静寂な夜"と言ってしまってもいいほどに落ちついた鳴りのため、若かりし頃にスポーツで培ったパワーを低域で覗かせつつ熟年の渋みや落ち着きを中高域で出すという大人サウンドを、そして木製ハウジングを活かした柔らかな響きにより心地良いまろやかな音を奏でます。音場は前後左右に物理的な距離感があまり感じられず広いと言うのには抵抗がありますが、立体的な音場を形成し、聴覚上は強く意識しなければ狭いという感覚もありません。私的に欠点だと感じるのが音の立ち上がりの悪さです。悪いということはないのですが、音の立ち上がりが速いとは言えず、立ち上がりの速さからくるキレを出せるタイプのヘッドフォンではありません。そのためダイレクト感、ビシバシっとしたキレ、キレからくるノリの良さを出すことができないので、この特徴も影響してヘッドフォンのキャラクターがまったり系寄りになっているように感じます。ただし、音の実体感は程よくあるので、まったり一辺倒というほど極端ではありませんが、ヘッドフォンのイメージを総括するならやはり「低域寄りのまったり系ヘッドフォン」となります。

s-P1010145.jpgなにしろ無難な音作りですから、特に得意とするジャンルもなく、特に不得意とするジャンルも無いように思います。ジャンルで使い分けるのではなく、心地良く音楽を聞きたい時に使用すると良さそうに思いますが、程よく力感や実体感があるので心地良く聞きたい時限定と言うわけでもありません。ジャズ等ではグっとくる低域と独特の高域が相俟って落ち着きながらも潜在的なパワーを感じられる魅力的な音を聞かせてくれます。個人的には弦楽器を非常に上手く鳴らせるヘッドフォンだと感じました。なんだかんだ言っても、あまり気にせずに何でもこなせるヘッドフォンでしょう。

DENONらしい低域ベースの音作りなので良質な低音を求める人にとっては満足度が高そうです。性能面から見ると価格が少し高い気もしますが、この価格帯では最も無難で安全牌的なヘッドフォンだと思います。装着感を含め心地良さを求める人にオススメ。

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D5000の使い道
D5000の記事って何気にコメントが一つもなかったのですね(汗) 

自分、D7000が出た時、まみそさんのDenDAC記事みたいに『くっそぉぉぉぉおお!!』と思いましたね。先にD5000買った人の立場はどーなるの?です。何、この商法。

D5000購入者=敗者
D7000購入者=勝者

この図式は明らかでしょう。

一部のD5000購入者が負け惜しみで『ほとんど同じ音じゃん』とか言ってますが、敗者である事実は動かしようがないです。漢らしく負けを認めなければいけません。

自分の家でもD5000は完全にいらん子だったのですが、最近良い使い道を思いつきました。それはPC専用にしてしまう事です。幸いにもD5000はミニプラグです。標準プラグをミニに変換してDenDACに差していると重みで負荷がかかって嫌だなぁと思っていました。D5000の居場所が見つかりました。PCでDenDAC用という事になれば、木のヘッドホンなのでそこそこ高級感もあり、しっくりきますね。ウッドホンでミニプラグって他になかったような気がします。ここがミソです。
魔人 2008/12/03(Wed) 編集
D5000をポータブルで
D5000は装着感が良いのでPC用には最適ですね。
過去神装着感のDT880をPC用で使っていたことを思い出しますw

さて、D5000がD7000に勝っている部分、これは個人的な主観で言えば無いですが、客観的に見れば「まったり感」がD5000の強みでしょうね。
なので人によっては使い分けは可能でしょうし、一概にどちらが勝者とは言い切れないところもありそうです。

ミニプラグなので思い切ってポータブルで使うのもイイかも?
まみそ 2008/12/04(Thu) 編集
D5000をパワーアップしようと・・・
D7000のドライバーユニットだけ取り寄せて、D5000に組み込もう・・・と考えたのですが、頓挫しました。DENONはパーツの取り寄せがかなり高い事が判明しました。ドライバー左右セット46K、コード27Kでした。

適正な値段でパーツを購入できるのはソニーとビクターだけみたいですね。
魔人 2008/12/10(Wed) 編集
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