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スピーカー、ヘッドホンとオーディオアクセサリーのレビューをメインとしたオーディオブログ。感じ取れ音楽!
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★Maximum 36 ver.15a
 
まさか、自分の名前を冠した製品を手にする日がくるとは夢にも思わなかった。
ローゼンクランツ、Type36まみそ専用モデル。
全力のカイザーサウンドを堪能できるケーブル。
いったいどんな音を聞かせてくれるのだろう。
 
★Maximum 36 ver.15aの経緯
 
以下貝崎浄氏談
 

 
日頃のケーブル製品は、極限まで音楽を追求した造り方をしてしまうと周りの機材・アクセサリーが着いて来れず、最終的な音は却って逆効果になることが往々にしてあります。
そのため、設計本来の音から3%程度まで、つまり97%捨てたレベルの音で造ってあります。
それが当社とお客様双方のためとなりますので、、、
 
しかしごく稀に個人を対象とした、つまりはお得意様の内でオーディオマニアではなく音楽馬鹿である方へ特注の全力全開版を提供させて頂く場合があります。
 
聴こうと求められている音楽が同業他社のオーディオ関係製品ではまともな再現は不可能にも程があるという、オーディオ的最高難易度ジャンルを網羅されているようですので AC Power Line Maximumシリーズの完結を締めくくることになった「Maxi36 ver.15a 」、これの一号機をまみそさん専用に造っています。
 

 
このような経緯で誕生した電源ケーブル。
 
それはもう、かなりの期待を持って試聴に挑んだ。
しかし、残酷なもので私の耳は馬鹿正直で、良くないものは良くないと感じてしまう。
いくら高価なものであっても、駄目なものは駄目だと判断してしまう。


★ファーストインプレ

 >アンプに使用
 
ローゼンクランツの音に馴染んだ耳が「何かが違う」と感じ取った。
それはすぐにわかる。
ローゼンクランツの音にしては、ワイドレンジ、静寂、解像度が高い。
これらは悪いことではない。
部分的に見れば良いと言っていい要素。
 
ローゼンクランツの音というのは、中域に意識を持っていく傾向がある。
しかし、今回のケーブルは非常にレンジが広く、下から上まで平坦に鳴らすイメージ。
サラっと綺麗に鳴らす感じがする。
その影響からか、広大でスケールの大きい鳴り方となっている。
また、サラっとしたことも影響しているのだろう、優しさの表現に長けている。
 
自然で癖の無い、変な言い方になってしまうが「掴みどころの無い音」。
エネルギー感が弱く、熱さのない音。
そしてリズム感の微妙なズレ。
 
私は瞬間的に「くる」か「こない」かで音を判断するが、この音は「こない」と判断された。
 
 
>トランスポートに使用
 
次にトランスポートへ使用してみた。
 
エネルギー感はよく出ておりパワフル。
また、キレがあり音の実態感も強い。
ローゼンクランツの「らしさ」がよく出ている。
 
しかし、今度は音の抜けが悪く抑制されたような感覚がつきまとう。
それ以上に、リズム感の違和感が強い。
非常にキレのある音なのだが、リズムの波長が合わないのだ。
アンプに使用した時以上に嫌な感じを受けた。
 
 
>DACに使用
 
他の場所に使用した場合と比べると明らかに良い。
リズム感のズレが最も少なく違和感がない。
とは言ってもまだまだ僅かなズレを感じる。
実態感、音の熱さもあるが、有機的な音かと言われれば素直に頷けない。
 
現状では、以前のノーマルType36のほうが断然しっくりくる音だという結論に至った。
そして、釈然としないまま試聴を終えた。
全ては微妙なリズム感のズレ、流れのズレ、この点に尽きる。
 
※後から聞いたのですが、Maxi36 ver.15aはDAC専用だそうです
 
 
★期間を置いて
 
多忙のため音楽を聴く機会がなく2週間ほど経ったある日。
疲れを癒そうと少しだけ音楽を聴いてみた。
 
・・・・そこには本来のローゼンクランツの音があった。
 
過去ローゼンクランツ製品では特にエージングというのを意識したことがない。
最初から良さを発揮してくれていたからだ。
しかし、今回に限ればエージング効果があったのでは?と思わざる得ない。
 
ドラムの第一音が出た瞬間に体が反応する。
あの時とは別物。
窮屈な抑制感はなくなり、平坦さは消えて美味しいところを鷲づかみにする鳴り方へ。
 
なによりリズム感がビタっと合っている。
この変化が一番大きい。
抑揚と体がリンクし音楽に乗れるリズム感。
 
当初はキレや鋭さが目立っていたが、ずいぶんと肉厚で空間的な鳴り方に変化し、全体の調和が取れるようになった。
その場の空気感、空気の流れ、音の流れを感じられる音とでも言うのだろうか。
細部まで繊細に表現できるようになった点は新たな境地。
特に「優しさ」の表現力は今までにないものが感じられる。
ただし、優しい音だから柔らかいといったことはなく、逆に通常のType36よりも剛直。
余計な緩みを削ぎ落とし、より味付けを排除する傾向が強まっている。
あらゆる表現力を持ちながら、その中で優しさの表現力が上手くなったという言い方がいいだろう。
 
強烈なエネルギー感、スピード感、勢い。
まるで激流の如く音が流れ、大地の底から湧き上がる地響きの如く音が身を貫く。
その曲をどのように表現したいのかが手に取るように理解できる。
 
ただ、以前の音と比べてそんなに良くなったと言えるのだろうか?
という疑問が頭から離れない。
まだ答えを出すには早計であると頭のどこかで警笛が鳴っている。
 
一回元のケーブルに戻してから再評価しよう。
 
 
★ケーブルを元に戻し再評価
 
違いがよくわかる・・・
 
>ノーマルType36
 
・スッキリ
・軽い
・キレが際立つ
・無機質
・空間の見通しが良い
 
>Maxi36 ver.15a
 
・エネルギー感が物凄い強い
・パワフル、スピード感がある
・有機的、肉々しい
・表現力が豊か、多彩、細かなニュアンスを感じとりやすい
・エネルギーが満ちすぎて開放感に欠ける
・音数の多い音源において音が密すぎる
 
ノーマルType36は当然ローゼンクランツ特有の有機的な音を持っているが、それ以上にMaxi36 ver.15aが有機的で肉々しい音を出す。
明らかに違うのがエネルギー感の強さ。
Maxi36 ver.15aは過剰なまでに「生命力」的なエネルギー感が強い。
音数の多い音源で感じたことなのだが、ヘッドホンシステムではこの膨大なエネルギーを処理しきれない。
エネルギーが密すぎて、まるで満員電車のようだ。
この点に関しては、ノーマルType36のほうが適度な余白が余裕を生んでバランスが良い。
 
ボーカルひとつとってみても、文字通り「肉声」と言えるような声を聞かせてくれるMaxi36 ver.15aのほうが音楽性は間違いなく高いと断言できる。
しかし、悲しいかなヘッドホンの限界。
この膨大なパワーをヘッドホンのような小さな筐体で鳴らすのは無理がある。
 
 
★結論
 
ヘッドホンシステムにおいてはノーマルType36のほうがトータルバランスで良さを引き出せる。
全力ケーブルであるMaxi36 ver.15aのほうが良いとは言い切れない。
ヘッドホンシステムに限れば、個人的にはノーマルType36のほうがバランスが良いと感じた。
 
ただし、「バランスが良い」のであって、どちらが心に響く音かと言えばMaxi36 ver.15aだと断言する。
第一音を聞いた瞬間にゾクリとしたドラムの音は本物の証。

ノーマルType36に戻したものの、Maxi36 ver.15aの音が恋しくなってすぐに元に戻した。
戻して再度確認。
この音の生命感は異常。
血が通った音と表現してきたローゼンクランツの音、更にそこに魂、そして意思がしっかりと入り込んでいる。
それほどまでに生々しいサウンド。

ヘッドホンでは特に低域を余裕を持って鳴らすことができないのだが、早くスピーカーで鳴らしてみたいものだ。

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