★ノイズ
一般に処理対象となる情報以外の不要な情報を「ノイズ」と定義するが、「ノイズ」の定義は情報の形態や分野によって変わってくる。オーディオ界においての「ノイズ」となると、「雑音、騒音、うるさい音、不快と感じる音」と定義していいだろう。例えば代表的なのが電気的ノイズであるハムノイズ(電源周波数に準じた低い「ブーン」という雑音)やバズノイズ。オーディオ用語でよく言われる「SN比(信号対雑音比)」という言葉の中での「ノイズ」が一般的に言われる「ノイズ」だと定義として問題ないだろう。
私が唱える「ノイズ」は上記の意味での「ノイズ」とは意味が異なる。それなら「ノイズ」という言葉を使うなと言われるかもしれないのだが、上手く言葉で表現することができない要素なので「ノイズ」という言葉を比喩的に使用している点に注意して戴きたい。
私の言う「ノイズ」とは
『「空気感」「雰囲気」「臨場感」といった要素そのもの』
『もしくはこれらの要素を引き出すために必要な要素』
であり、マイナスイメージではなく、むしろプラスイメージでの要素と考えてほしい。「空気感」「雰囲気」「臨場感」という言葉、又は「付帯音」「倍音」といった言葉を使用したほうが適切なのかもしれないが、それらの言葉では個人的に感覚的なズレがあるため、違和感の少ない「ノイズ」という言葉を先ほど新たに定義した意味での「ノイズ」としてこの場では使用することとする。
わかりやすいように以下の文章では
一般的な意味でのノイズを『ノイズ』
私が定義する意味でのノイズを『ノイズ』
と色分けしておく。
★SN比、付帯音、ノイズ
オーディオの世界では『ノイズ』を除去することでSN比が向上し、SN比が向上することで本来持つ音の情報がより鮮明に聞き取れるようになる。SN比改善による音質向上は根本的な部分での音質向上であり、全面的に音質が改善され(全要素の改善向上)、また「自然な音」を手に入れるためには徹底的な『ノイズ』の除去が不可欠である。これに関しては異存はなく、実際私自身『ノイズ』は徹底して排除している。
ここで「付帯音」という言葉を使わせてもらう。この場では基礎となる音にまとわりつく(付帯する)音。音と言うよりも基礎となる音が空気に溶け込んだ音の部分(実際には聞こえない雰囲気的なモノ、空気感)を「付帯音」だと考えてほしい。基礎となる音とは別の余計なモノであり、音の分離感を阻害し、細かな表現まで鮮明に描き出すのを邪魔し、解像度を落とす原因になり、粗さを感じさせる原因になる。HiFiな音を目指す時には必要の無い部分であり、ある意味「付帯音 = 『ノイズ』」と考えることも間違いとは言い切れないだろう。
SN比を向上させるということは、ハムノイズを除去するのと同時に、「付帯音」を除去するという意味も含む。私はSN比を向上させることに異存はないと先程述べたが、これには条件がある。ハムノイズは限りなく0に近づけるのが理想だろう。しかし、「付帯音」は削ってはならないというのが私の考えだ。
「付帯音」を削ることで、SN比は向上し、より解像度が高く、各音の分離感が強まり、細かな音まで鮮明にハッキリ聞こえるようになり、音の粗さが無くなり洗練され、音場がクリアーで明瞭になり、音場の広さ、奥行きをより把握しやすくなり、低域はぼわつきが減りシャープになる、といったような好結果を生む。しかし、その代償として失うのが「空気感」「雰囲気」「臨場感」といった部分だと私は感じる。
【『ノイズ』の除去 = 付帯音の除去 = 「空気感」「雰囲気」「臨場感」の除去 = 『ノイズ』の除去】
となるわけで、私はこれを良しとしない。ただ、「付帯音」を削った音が恐ろしいまでに一般的な意味での高音質なのは事実。音質的に見れば『ノイズ』を除去したほうが確実に高音質だと私も感じる。しかし、私の個人的な感覚によるものではあるが、高音質ではあるものの、「どうにも音楽に没頭できない、落ち着かない音」だと感じ、違和感が大きいのである。SN比を下げれば途端に「音が粗い」「ノイジーな音」だと感じるが、全体的に音が繋がるようになり、重厚感、音の厚みが増し、体全体で感じるような「空気感」「雰囲気」「臨場感」が出てくるのである。適度に『ノイズ』を残すことで、HiFiな音とは逆のアナログ的な音を作り出すことができるのではないか。
何が言いたいのかというと、一文にまとめるならば
『ノイズ』 = 「付帯音」 = 『ノイズ』
ということ。
※ただし、『ノイズ』 の除去は必ずしも「付帯音」を削ることはなく、『ノイズ』を除去しても 『ノイズ』は維持することは可能。
★ノイズ感とリアリティ
音楽を聞く際に重要なのは「楽器の音、Voの音を正確に聞き取ること」だろう。『ノイズ』は楽器の音、Voの音を阻害する要素であり、ノイズレベルが低いほど必要な音を鮮明に聞くことができる。
生録音モノでは、動いた時に服がすれる音、鼻をすする音、咳払い、話し声などが混入してしまう。奏者の声や息づかいも同様。これらも楽器の音以外の音であり、楽器の音をマスクしてしまう『ノイズ』だと言える。
おそらくこの手の『ノイズ』に関しては許容する人も多いのではないかと予想する。これらの『ノイズ』も含めて音楽であると。言い換えれば、これらの『ノイズ』を『ノイズ』とする人もいるのではないか。しかし、逆に楽器の音だけを鮮明に聞きたい、観客の咳払いや鼻をすする音などを疎ましく、不快だと感じる人もいるだろう。
私はこれらの「ノイズ」も非常に重要な要素だと考える。なぜなら、これらの「ノイズ」は「場の臨場感」、「雰囲気」、「リアリティ」を引き出す立役者であるからだ。
例えば、スタジオ録音、楽曲の音だけが録音された音源をずっと聞いているとしよう。そこに突然、背後に車が通り過ぎる音が入るとしよう。どうだろうか?車が通り過ぎる音が入った瞬間、現実に引き戻されるような、LIVE感を感じないだろうか?これと同様に、服のすれる音や咳払いなどは人が存在することを意識させられ、場の臨場感であり雰囲気、リアリティが増すのである。
私の言う「ノイズ感の重要性」は、この手の「ノイズ」の延長上だと考えてもらえるとわかりやすいかと思う。
★振動とノイズ
振動からくる「ノイズ」と電気的「ノイズ」を同列で語ることに非常に違和感があるのだが、「ノイズ」と付帯音を関連付けてしまった以上避けるわけにはいかないだろう。『★振動とノイズ』においての「ノイズ」は「付帯音」という意味で捉えてほしい。
私は『ノイズ』を故意的に残すため、必要以上の制振対策はしないようにしている。機器を全く振動させないのが最も良いのだろうか?私はそうは思わない。ある程度筐体を鳴かせることが「響き」、『ノイズ』を生み出す。世の中には筐体の鳴きまで考慮して設計されている機器もあるのではないだろうか。そのような機器には制振対策をすることで悪化する恐れもある(製作者の意図から逸れる)。
「HiFiな音」と「臨場感、雰囲気のある音」はトレードオフな関係にあり、HiFiな高音質と雰囲気や臨場感重視な音を上手く融合させるために、どこのポイントで釣りあわせるかがオーディオシステムを組む上での課題となってくる。これは環境セッティングの面白さであり、醍醐味でもある。HiFi特化な音にするのもいいだろうし、雰囲気、臨場感重視な音にするのも人それぞれ好み次第。自分にとってベストなバランスのポイントを探してみてほしいと思う。
★最後に
『ノイズ』を含めた音作り、高いレベルでの「高解像度、高SN比やクリアネスさ」と「響き、雰囲気、空気感」の両立。これは私にとって永遠のテーマとなりそうだ。
私は極端に高解像度でクリアーな音質であっても、響きや空気感が無ければ魅力を感じ無い。『ノイズ』を可能な限り減らし、高解像度でクリアーな音質を目指しつつ、同時に響きや雰囲気、空気感といった『ノイズ』を維持、増加させていく。相反する要素ではあるが、この両極端な要素をより高いレベルで両立させるべきだと私は思う。そのための方法を私は既に見つけている。
『ノイズ』を維持しつつ高音質を目指すには⇒電気的な部分で『ノイズ』を除去せよ!
電気的な部分での『ノイズ』の除去で『ノイズ』が削られることは無い。シールド効果の高いハイエンド電源ケーブルやクリーン電源の導入、内部配線のシールドや電磁波吸収材使用により徹底的に『ノイズ』を排除しよう。振動面ではなく電気的な面から『ノイズ』を排除するのが効果的だと私は経験上結論付けた。
同じ「ノイズ」という言葉を様々な意味で使いまわしてしまっているので非常にわかりにくい点は大変申し訳なく思う。「付帯音」という言葉を挟んで振動面と電気面で「ノイズ」という言葉を併用してしまっているのには個人的に違和感が大きいのだが、それぞれの項目で「ノイズ」という言葉の定義を切り替えつつ読解して戴けたら幸いである。
でもこうして聴いてみるとそんなに悪くはないですよ。まみそさんもどうです?クリーン電源。偏見を持たずにとりあえず聴いてみては如何ですか?聴いてみないと良し悪しは解らないものです。
とりあえず1台持ってみるというのはどうでしょう?値段高いですけどね。例外的に中村は容量ごとのラインナップが豊富で安いものもありますけど・・・。でもトランス系よりジェネレータ系を評価する人の方が多い気はします。
P.S.
以前私が言ったクリーン電源使用時の音のモタつきですが、PCで音楽DVDを視聴した時のみ僅かに感じますね。オーディオシステムで聴くと感じません。謎な現象です。私の気のせいなのか・・・、PCでのみ感じるんですよ。オーディオシステムの時は音圧があり、いつもより良いくらいなのですが・・・。
でも、高すぎますw
すぐに導入できるような価格ではないので、後回し後回しで。
私は基本的に全ての機器やアクセに対して偏見は持ちません。
いろいろな情報源から、「○○な感じなのかなぁ~」程度のおぼろげなイメージはあるものの、「実際に聞かなきゃわからん」って考えが強くあるので、実際自分の耳で聞くまで答えは出しません。
こーいった考え方なので、怪しげなアクセサリーも抵抗なくポンポン買える性質ですw
>モタつき
DVD再生ソフトを変更すると解決するかもしれませんね。
まず疑うべきはそこでしょう。
PCの音声側の設定がどのようになっているのかがわからないので何ともいえませんが、ダイレクトサウンド使用ならバッファー長を最適値にすることでモタつきが抑えられる可能性があります。
asio出力だと・・・音のレスポンスがいいので問題ないとは思うのですが・・・。
オーディオのみならず、PCの音声出力に関しても素人なので詳しくはわからないです。力になれなくて申し訳ない。PCの電源ケーブルとかは関係ないと思います、たぶん。問題あるとしたら設定、もしくはソフトウェアが怪しいですね~。
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