型番:K240 Sextett(無印)二代目
メーカー:AKG
タイプ:セミオープン
インピーダンス:600Ω
感度:94dB
再生周波数帯域:18 - 20,000Hz
プラグ形状:6.3φステレオ
重量:約295g
※生産完了モデル
無印K240、通称Sextettの二代目になります。Sextettという呼び名はパッシブラジエーターが6つある(電子回路が無く6つの小部屋にパッシブ振動板がある)ことから由来しており、パッシブラジエーターの色でSextettの初代、二代目、三代目を区別することができます。一代目はオレンジ色、二代目は真ん中が白色で周りがオレンジ色、三代目は白色。また、ヘッドバンドは初代は穴あき、二代目は穴あきと穴なし、三代目は穴なしとなっています。同じSextettでも初代~三代目は全て音が違うようで、初代のほうが低域重視、三代目は現行のAKGのようなアッサリ傾向にあるようです。二代目はその中間といったところでしょう。
古い機種にも関わらず、高性能かつ神がかり的なバランスの良さと音楽性を持った機種です。基本性能は古い機種ということを考えると驚くほど高いです。多くの古代機種で悩まされるのが基本性能の低さなのですが、K240 Sextettは群を抜いて高性能だと感じます。多少レンジの狭さは感じますが、そんなことを忘れてさせてくれる音楽性の高さを持っています。バランスはピラミッド型。しっかりと低域が出ており、中域は埋もれることなく前へ出てきて、そして高域はAKGらしい繊細さをもって鳴ります。低域は引き締まっていて量があり、厚みがありつつダンピングの効いた良質なもの。バフッっとした空気感を感じる低域はGRADOのRS-1以上の機種(RS-1,PS-1,GS1000,PS1000)を連想させられ、この空気感は低域だけでなく全体で感じられます。中高域はよく音が響き広がり、空間の広さを感じる鳴り方をします。高域はAKGらしい繊細さを持っており痛さは皆無、サラサラとした質感で綺麗で美音。注目すべきはこの価格帯ではまずあり得ない超高速な音の立ち上がりの速さを持っていることです。それこそ最先端のハイエンド機種と比較しても遜色ありません。おそらくこの音の立ち上がりの速さが高い音楽性の一番の原因だと思われます。ノリが良いのは勿論、細かな音の流れを滑らかかつ明確に描き出すため、そこからくる微妙なニュアンスの表現力の高さは素晴らしいものがあります。強い空気感と立体的な音場感も素晴らしく、ビシっと音を分離するタイプではなく臨場感を感じさせてくれる全体で鳴らすタイプに属し、「音の響きを大事にして音が作られているなぁ」と感じます。緩みなく音は引き締まっていてカッチリ系にも関わらずカッチリした印象がなく、逆に柔らかさを感じるような「どこか懐かしいアナログ感」を体験することができます。音色面の味付けはほぼ無く、作られた音楽性ではなく素の音の良さをそのまま出しているようなイメージで、このあたりも含めてK1000に通じる音の方向性だと感じました。
得意ジャンルはLIVE音源。空気感が強く臨場感重視、LIVEの雰囲気を再現するのが大変上手いと感じます。基本的にカッチリ系で素の音を出すので、艶やかさを求める場合などには向いていませんが、艶やかさとは違った意味でアナログ感からくる優しさを感じさせてくれる音なので、これはこれでVoモノ等にも合うように思います。
私は意識しているわけではないものの、どうしても高性能な機種を好む傾向があります。そんな私が初めて性能を度外視して好きになったヘッドフォンです。日本国内ではなかなか見る機会のないヘッドフォンですが、海外市場では意外に数が多く、しかも低価格で流通しています。購入して損はないどころか、むしろ是非手に入れて欲しいヘッドフォンだと思います。「こんな古いヘッドフォンからこんな音が出るのか!」といった感動を味わえると思います。Sextettに限らなければ、K240 DFを探すのもいいでしょう。こちらのほうが数が多く、また値段も安いので入手難易度は低いです。K240 DFであれば日本国内でもしばしば目にする機会があります。最後に、K240SextettはK1000並に音量がとりにくく、強力なアンプで鳴らす必要があるので注意してください。
私もこの子を愛用しております。
マイナーな機種で更に古いことも重なって、日本のレビューサイトで見れるとは思いもしませんでしたw
スペックの方は下記のサイトでご覧になれると思うので、ご参考にどうぞ。
http://www.akg.com/site/products/powerslave,id,661,pid,661,nodeid,2,_language,EN.html
情報ありがとうございます!
意外と感度は低くないですね。
実際鳴らしてみると物凄い鳴らしにくいのに。
最近のAKGを綺麗に見せるためにお化粧したサウンドだと表現するなら、この機種はお化粧をしないで素の良さをそのまま出すようなヘッドホンだと私は思います。
現在の繊細なイメージの強いAKGサウンドとは違った魅力がありますよね。
素晴らしい名機です。
「想定の範囲内の音」でした。普通に悪くないと思います。どのくらい昔のかは知りませんが、最近の普通のヘッドホンと変わらない性能と思います。レンジは確かにやや狭いですね。600Ωですけどツマミ11時くらいで音量は取れます。
感想としては「普通に良い」で、10段階評価で6。 AH-D7000は9です。
一つ前の魔人さんのコメントにも納得です。
この記事のヘッドホンですが、個人的にコスパ最強のK240Sと、そう音変わらんのでは?と推測してます。低音は違いそうだけど、ほかは、ほぼ一緒なのでは?と。まみそさん、K240Sは聞いたことあります?
まみそさんの音質評価がちょっとずつ下がってきていることからも、UST使ってれば特には必要のない機種かなとも思ってきてます。
開放型ヘッドホンについて。
しょっちゅう言っていることですが、PS-1の後継機出ないかなぁ。GS1000以上の性能、HR向きの音づくり、実売15万円以下ぐらいで。お願いしますGRADOさん。夢のある機種を。
HD680にも期待はしていますが、ずば抜けた個性はないような予感。無難に良い機種なんではないかな。良い意味で期待を裏切ってほしいです。
K240は1970年代の機種です。
何と言っても現在のAKGサウンドとは一味違った音が聞けるのが魅力でしょう!
>かんたさん
ああ、K240の後ろの文字は書けないですね。
NGワードですw
K240DFは確かドイツ放送基準に合わせたモデルだったと思います。
数年前までK240S,K240M,K240DFが普通にサウンドハウスで売っていた記憶があります。
240Sは試聴したことがあって、典型的なAKGサウンドといった印象でしたね。
私が一番欲しいのは高性能で素っ気無い音のヘッドホンです。
理由は環境で作った音を素直に出してくれそうだから。
W5000で事足りてるかw
とりあえず美音系はもうお腹いっぱいです。
ヘッドホン、イヤホン、アンプ、ヘッドホンケーブル大放出!ヘッドホンを売るのはコレが最後になりそうです。興味のある機種などありましたらお気軽にご連絡ください。よろしくです。
AKG
K3003
K1000
K701
K501
K340
K290 Soround
K240 Sextett 二代目
ALESSANDRO
MS-1
AUDEZ'E
LCD-3
Audio-Technica
ATH-W5000
ATH-L3000
ATH-W3000ANV
ATH-W2002
ATH-AD2000
ATH-A2000X
ATH-W1000
ATH-CKW1000ANV
ATH-PRO700MK2ANV
ATH-W100
ATH-A55
ATH-ESW10
beyerdynamic
DT880 Edition2005
BOSE
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DENON
AH-D7000
AH-D5000
FOSTEX
T50RP
GRADO
PS1000
GS1000
PS-1
RS-1
SR-325
HiFiMAN
HE-6
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SENNHEISER
HD800
HD650
HD25-1
HD25-13 Ⅱ
HD414
SONY
MDR-SA5000
MDR-CD3000
MDR-EX1000
STAX
SR-007A + SRM-007tA
SR-404 LIMITED
SRS-4040
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Edition9
Edition9バランス仕様
PROline2500
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Victor
HP-DX1000
その他
USTヘッドフォン(EXH-313他)